竣工にあたって

1999年春、現地建て替えという形で計画がスタートしてから3年半が経ちました。

  1. 高齢者個人個人の生活を大切にした居心地のよい家をつくる。
  2. 川越の町並みを意識した楽しく活気あふれる小さな街をつくる。

途中、敷地が菅間からここ安比奈に移っても変わらないテーマです。

自分だけの場所が確保されるていること(個室)、家庭的な空間で安心して基本的な生活が送れること(ユニット)、そしていつでも自由に外の風に触れられること(内外の連続性)。自分の家で生活していればあたり前のことですが、そのあたり前のことに少し近づけたのではないかと思います。

そして、地域の中で共に暮らすということ。地域交流スペース、喫茶コーナー、通り抜けできる通路など施設の内外を問わず、人々が触れあえる仕掛けを用意しました。「ホームは地域と離れて存在しない」という設立理念のもと培ってきた、菅間での地域の方々との歩みを受け継ぐような場所になると確信しています。(竣工記念パンフレットより抜粋)

Award

  • 蔵詩句大賞 新建築部門賞(2004)/特定非営利活動法人川越蔵の会
  • 川越都市景観デザイン賞(2004)/川越市

受賞歴→

掲載誌

  • 会誌 『公共建築』 Vol.46 No.180(2004.4)
  • 書籍 『個室ユニットケア型施設計画ガイドライン』(2005.9)
  • 書籍 『小規模生活単位型特別養護老人ホーム計画ガイドライン』(2005.3)