阪神淡路大震災により崩壊した、民間病院の再生である。再建を余儀なくされた病院の経済的、時間的制限の中でシンプルで効率の良い機能性に心地よさを付加し、震災復興に相応しい病院をデザインすることを心掛けた。
生活空間の豊かな病棟
療養型病院でのベッドでの生活を豊かにするため、床頭回りの設備を充実させ、またベッドを離れたときの居場所も談話コーナーや面会室、食堂など、段階的に配置している。
貫入する傾いたガラスの箱
病棟食堂の外壁はわずかに振れたガラスの箱が貫入した形となっている。道路に面したほぼ箱形の建物に変化を与えるとともに、療養中の患者にとって社会的環境からの連続性を感じさせる役目も担っている。
Award
- 医療福祉建築賞1998/日本医療福祉建築協会(受賞歴→)
掲載誌
- 会誌 『病院建築』 No.119(1998.4)
- 雑誌 『CLasism』 Vol.10 2018年夏号
- 雑誌 『病院』 第77巻 第2号(2018.2)