藤田病院は東京から東に70km、千葉県東部の八日市場市内にあり、豊かな緑の生い茂る中に佇む。 60床の精神科病棟と、精神神経科・内科・小児科・循環器科の外来機能を有する病院で、その起源は遠く江戸時代にまで遡る。 多床室中心の既存建物に隣接する形で増築を行い、2階の病棟部分を20床の全個室ユニットとすることにより入院環境の向上を図るというプロジェクトである。 1階は外来ゾーン、3階はスッタフのためのリフレッシュゾーンとして位置づけ、いずれも面積面・環境面での改善を図った。 「患者が訪れやすく、スタッフにとっても魅力的な病院」という院長の新病院イメージに応えるためである。
多くの隙間を設定することにより随所から内部に光を引き入れることによる、外光のもとでの「自然素材」の存在感を意識した。 素材による明るく暖かい雰囲気を保ちつつも、シャープでメリハリのある構成に配慮した。